イスラム教とハラル・ハラム

宗教とムスリム

世界には数多くの宗教が存在しますが、その中でもムスリム(イスラム教徒)の数は現在約17.5億人とも言われ、2030年には約22億人になると言われています。これは世界の人口の約4分の1にあたります。日本は仏教徒でありながら無神教者が多いとされており、宗教について、とりわけイスラム教についての知識は乏しいと感じます。しかし今後、観光立国として、また安心安全の輸出国として展望を探る上で、その存在を軽視することはできなくなってきています。また、大切なことは正しい知識を知るということ、そしてそれを実践した上で、ムスリムのお客様に喜んでいただくことであると考えます。

イスラム教とは

イスラム教は唯一神でアラビア語でアッラー(神)と呼ばれます。。アッラーの啓示を受けた人物がムハンマドで、その内容がコーランという聖典に記されています。そのため、ムスリムはコーランに基づく信仰・儀礼をもちます。偶像崇拝を禁じており、アッラーとムスリムとの間に聖職者の存在はなく、信者は全て対等であるということも特徴です。また、コーランやムハンマドの言行を法源としたイスラム法(シャリーア)という法律もあり、ムスリムの人々の行動の規範となっているとされています。

イスラム教の中の重要な用語

六信
五行
ハラル
ハラム
  1. 神(アッラー)
  2. 天使(マラーイカ)
  3. 啓典(クトゥブ)
  4. 使徒(ルスル)
  5. 来世(アーヒラ)
  6. 定命(カダル)
  1. 信仰告白(シャハーダ)
  2. 礼拝(サラー)
  3. 喜捨(ザカート)
  4. 断食(サウム)
  5. 巡礼(ハッジ)
HALAL、イスラム法で許されるの意味があり、その行為や食べ物等を指します。明確な規定はなく、ハラム以外のものという認識の方がわかりやすいかもしれません。
HARAM、イスラム法で禁止されたものを意味します。豚肉や豚肉以外の肉でも屠畜の規定を守られていないとこちらに該当するとされています。アルコールについては何処までが該当するかは、人によって解釈が異なるようです。

ナジス

Najis、不浄なものという意味であり、すなわちムスリムが口にすることを禁止されているものでもあります。ナジスの中にも程度が重度、中度、軽度とあります。重度のもの(ムガラザ)として以下のようなものがあてはまります。

豚、豚由来のもの

・血

・死肉

・人や動物の体内から排出されたもの

・イスラム法で屠殺・処理されていない動物

・ナジス(不浄なもの)で直接触れたハラル肉

ディバグ

ナジスにはディバグ(儀礼的洗浄)という浄化方法があり、

ナジスを使用した環境ではディバグによってハラル化することができます。

ディバグの概略

・ナジスを色や匂い等がなくなるまで取り除く

・7回洗浄し、そのうち1回は水と特殊な土を混ぜ合わせたもので洗浄する

・洗浄にはイスラム教徒が立ち会う

こちらの映像をみていただくとイメージがつきやすいかもしれません。

HAL-KLEAN

ハラルビジネス

ハラルビジネスは今後市場規模が拡大するとは言われており、実際にムスリムのお客様へのおもてなしを考えてはいるが…

  • ハラル認証の取得に高額な費用はかけたくない
  • ハラル認証を取得したからといってそれで安定した収益が見込めるのかわからない
  • ハラルフード専用の設備を作るのは難しい

日本において日常的な習慣、特に食生活においては豚肉やアルコールの取り扱いが一般的なため、ハラルビジネスとの両立は難しいと考えられています。しかし、来日されている多くのムスリムの方もそれを理解しており、完全なハラルフードの提供は難しいまでも、それに近い状態でのおもてなしを探ること、無理だからやらないのではなく、出来ることを考えお互いが歩み寄ることが大切なのではないかと思います。さらに、海外へハラル認証を取得して輸出する際に、規律に厳格な認証団体様の中にはイスラム国家でない国において製造を行う場合、従業員が工場へ入る場合の手足の洗浄を課す場合も多いようです。

ディバグ(儀礼的洗浄)を行うにあたって

ディバグを行うことによって、ナジスを使用した施設や器具等をハラルとして再度使用することができます。実際に現地でディバグに使われるこの土は容易に入手できるため工場等様々な施設で行われているようですが、日本においては難しいというのが現状です。また、この土の欠点として溶解が難しく、現地の工場等では時としてこの土が排水システムを詰まらせてしまうことが問題にもなっています。

HAL-KLEAN

ハル・クリーンは世界で初めてのイスラム法に則って作られた画期的なナジス洗浄剤です。ディバグは本来、宗教的な洗浄儀礼であり殺菌するための効果はありません。また、イスラム教において殺菌効果のあるアルコールの使用も禁止されています。そのためハルクリーンはハラル製品の製造においてナジスされた設備等の浄化及び洗浄を目的としており、この商品を使う事で、これまでの伝統的なプロセスでは非常に時間とコストのかかるディバグと洗浄を簡単に行うことができます。多くのムスリムの方達が生活するタイにおいてタイの東大と呼ばれるチュラーロンコーン大学が2004年に研究開発をスタートし、タイにおけるハラル認証を受け、2009年には特許取得しています。

誕生の背景

タイはハラル食品に関して国によって規制を行なっている数少ない国の一つです。タイ国内において、ハラル食品やその他のハラル製品の製造責任者は、イスラム法に遵守して製造の生産ラインの設備の清掃や、従業員の手の洗浄をしっかりとチェックする必要があります。その中で、排水システムの不具合や、手作業でのプロセスを行うことにかかる時間の短縮のためにこの洗剤のアイディアが生まれました。そして、チュラロンコーン大学のハラルサイエンスセンターによる開発をスタートしました。イスラム法にも適合したナジス洗剤を作るのは非常に困難とされていましたが、開発にあたってさらに人体にも優しい商品でありたいという思いも加わり、成功までに約4年の年月を費やしました。そして現在では、消費者に対するハラルの安全性や信頼性を満たした上で、伝統的なこれまでのプロセスにかかる時間を大幅に簡略化したものとして、多くの場所で多くの方に利用されています。

特徴

使用されている主な成分の粘土は純粋な火山土で水と合わせても安定している高品質のもので、分離や沈殿することなく懸濁し、イスラム法に適合した重度のナジス洗浄まで可能な十分な濁り度を維持しています。また、pH値は5.5〜6.5と生物の皮膚にも優しく、使用されている防腐剤にも毒性や発癌性の物質は含まれておらず安心です。また、しつこい油汚れもきちんと取り除きます。日本の商品の中にはアルコールが含まれたものもありますが、こちらはもちろんアルコールは含まれておりません。

効能

・イスラム法において重度のナジスのディバグに適合

・分離しない、一貫して安定した液体

・pH5.5〜6.5で非刺激性のため肌に優しい

・雑菌の繁殖を防ぐ

・不快な匂いを消す

・危険な化学物質は含まれておらず環境にも優しい

使用用途

・工場用として、機器や床の洗浄、生産ライン使用前の作業従事者の手の洗浄用として

・飲食店でのハラルフード提供のための、機器や器具、食器等の洗浄用として

・家庭や職場でのキッチン、バスルーム、トイレ等の清掃用として

・ホテルや集会場、イベント施設やモスク等、不特定多数の人が集まるスペースにおいての洗浄や清掃用として

・ホテルや旅館等でのムスリムのお客様の使用されるお部屋の清掃やアメニティーグッズとして

主要顧客リスト

一部ではありますが下記の企業で実際使用されており、その品質に高い評価を受けています。

飲食業界

・ジョンソン&ジョンソンタイランド

・ユニリーバタイランド

・ネスレタイランド

航空業界

・タイエアウェイズインターナショナルケイタリング

・プーケットエアーケータリング

ホテル業界

・ラマガーデンバンコク(バンコク四つ星ホテル)

・ロイヤルパラダイスプーケット(プーケットの四つ星ホテル)

病院

・ラマ9世病院

・スミティバエスリナカリン病院

取り扱いサイズ

250ml&500mlサイズ
5Lサイズ

ハラル認証を取得しており、その効果も実証されているアイテムのため、従来の手順より格段にコストを抑えることができ導入を見送っていた企業や団体様においても非常にお勧めです。商品について興味を持たれている方は、まず一度お問い合わせをいただきますようにお願いいたします。

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